下肢静脈瘤の治療について

   

静脈瘤は血管がボコボコするだけではなく、足がむくむ、重い、だるい、つる(こむら返り)などの症状が問題となります。

また、りゅう(こぶ)になった血管に炎症が起き、かゆみ、痛み、色素沈着などの原因となります。
しかも重症化すると、足に潰瘍かいよう(皮膚が破れて)ができてなかなか治らなくなります。

静脈瘤は自然治癒することはないばかりか進行してしまう病気ですので、早めの受診・治療をお勧めいたします。
経過をみていても進行してしまいます。悩みだしたタイミングが治療のタイミングとなります。

下肢静脈瘤はどう治療できる?

静脈瘤は本来足の血液が心臓に戻る(つまり下から上へ流れる)ことができにくくなって静脈が逆流した結果起こります。
静脈内の血液が逆流すると、重力で血液が足の下の方にたまり、この結果足が重く、だるく、むくんでしまいます。
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血液がたまると、静脈内の圧力が高まり、長い時間をかけて風船が膨らむように静脈の壁が膨らんでしまいます。
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血液がたまり、拡張した血管=静脈瘤

静脈瘤の治療は、「静脈の逆流を止めること」になります。

逆流を止めるためにどんな治療法がある?

下肢静脈瘤の治療法には以下の方法があります。


  1. 弾性ストッキングを使う圧迫療法
  2. 注射で静脈を固める硬化療法
  3. 手術

手術には、静脈を引き抜くストリッピング手術と、レーザーや高周波で静脈を焼く血管内治療の2つがあります。

それぞれ良い点と悪い点があり、治療後の痛みの程度や治療費に差があります。
大切なことは静脈瘤のタイプと程度を正しく診断し、ご本人の年齢や生活習慣と希望をよくうかがって、適切な治療法を選択することです。

硬化療法

注射だけで治療できます。
根本治療ではないので再発があります。

硬化療法

手術-レーザー(高周波治療)-

15分~30分程度の日帰り治療です。
根本治療によって再発率は低く抑えられます。

これまで切らなくては治療できなかった下肢静脈瘤のレーザー治療が、当院(血管内治療の認定施設)では保険適応で受けられます。

下肢静脈瘤の手術【レーザー・高周波治療】

下肢静脈瘤は自分で治せるのか?

下肢静脈瘤の原因は、静脈弁の機能不全による逆流が原因でしたね。弁が壊れてしまっているので、自然に治ることもなければ、自分で治すこともできません。

よく、マッサージをしたら治るか、薬を飲んだら治るか、ストッキングを履いたら治るか、運動で筋力をつけたら治るかなどなど、質問を受けますが、それらをして症状が改善することはあっても、治ることは絶対にあり得ませんし、進行も止まりません。なぜなら、弁が壊れてしまって逆流していることが原因だからですね。

理論的には、逆流を止めるしか静脈瘤を治す方法はありません。現在、日本で行われていて、効果があると認められている標準的な治療は、①逆流している血管を焼く(血管内焼灼術)、②逆流している血管を引っこ抜く(ストリッピング治療)だけです。これを自分でできる人は、いないと思いますので、「下肢静脈瘤は自分で治せる」ということはないわけです。

下肢静脈瘤でお悩みの方がいらっしゃいましたら、自分で治そうとしたり、一生懸命マッサージに通っても治りませんので、まずは血管外科を受診してください。

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